村の伝説によると、昔、旭という土地に池があり、朝日が映り、
夜半水面が輝くことがしばしばあった。
ある夏炎天続きで池の水がなくなった時、池中から聖観音像が
出現したという。
村人が一宇を建て尊像を安置し信仰していた。
高野山の顕照という僧が諸国行脚の一夜をこの堂で過ごした時、
行基菩薩のお告げを感得し、尊像出現の池を埋め立て一寺を創建し、
尊像を移し朝日寺と称したという。時に文永元年である。
その後、宝暦初の火災により像は搬出したが本堂を焼失、宝暦十三
年本堂を再建したが、昭和四十四年七月再度本堂庫裡共に焼失、
昭和五十一年再建した。
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